肺気胸と旅、登山。健康は失って初めて気付く

高校3年の夏、大学受験の真っ只中、僕は肺気胸という病気になった。

体育の授業でバレーボールをした後、急に背中の肩甲骨のあたりが痛くなって保健室へ、息を吸うととても痛い。

医者に肺気胸だと言われた。肺に穴が空く病気で再発率も高い。初めて聞いた名前だったが珍しくない、よくある病気だという。

聞くと自分の従兄弟もなったことがあるらしく、同時期に少し遅れて同級生もなった。

「登山とスキューバダイビングは控えた方がいいよ、あと飛行機もしばらく気を付けて。」

大袈裟に言うようだが気胸になったあの日から、スキューバダイビング登山が出来なくなってしまったらしい。

やっても自己責任、ビビリの自分には怖くて出来ない。

バックパッカー(自称)になってから旅の行き先、観たい景色を探す時、いつもほんの少しだけ落ち込む。絶景の多くは人間が普段住むのに適していない環境にある。寒すぎる地域や暑すぎる地域、高山帯。理由はもちろん人間の手が加わっていない自然が人を魅了するから。

気圧の変化は肺気胸の再発のリスクを高めるらしいので、高山帯に行くことはできない。

ペルーのマチュピチュ、インドのラダックも。挙げればキリがない。

ーーどこかの記事で見た。その記事は病気でやりたいことが出来なくなってしまった人が書いたもので、やりたいことは出来るうちにやっておかないと後悔すると。

やりたいことがやれる環境、体があるうちに、今、やらないのは勿体無い事だと思う。

そして僕自身もある人から見ればそう思われる存在なのだと。

世の中には生まれた環境、健康、そしてお金の問題で旅をしたくても出来ない人が多くいる。

好きなようにルートを決め、好きな場所に行き、心を掴まれる絶景に出会うことが出来る僕たちはとても恵まれている。そのことに感謝して旅をしたい。

 

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